矢野貸物店の歴史

文久三年 初代矢野甚兵衛が開業

株式会社矢野(矢野貸物店)は文久三年、東本願寺の門前町で初代矢野甚兵衛が開業しました。

当時は日本各地から東本願寺参拝に訪れる参拝客向けにふとんの貸し出しを行っておりました。
創業した文久三年は幕末の混乱期であり、京都では八月十八日の政変(長州藩が京都より放逐された政変)が起こるなど世情は混迷を極めていました。
そのような世の中で人々は神仏に祈ることで平安を求め、日本各地から参拝者が後を絶たなかったと言います。

明治 会場設備・設営事業に参入

時代が明治に移ると、郵便制度の創設とともに特定郵便局事業を開始(後に譲渡)ふとん以外にも茶道具類・幕などの貸し出しも始めます。
京都に駐屯していた陸軍第十六師団向けにテントや幕などの貸し物を行い、その頃より閲兵式・観閲式などの式典設営に携わり会場設備・設営事業に参入しました。

大正・昭和 神社・仏閣向けに会場設営

大正・昭和に入ると満州(現在の中国東北地方)に第十六師団が進駐するとともに港町である大連に支店を創設。
京都においては神社・仏閣向けに会場設営に携わるようになりました。

太平洋戦争後は京都で映画産業隆盛に伴い、各撮影所向けに貸し物を行うと共に京都タワー竣工式・開業式の会場設営など多岐にわたる設備・設営業務に拡大してゆきました。

このような歴史を踏まえ、現在では神社・仏閣など国宝・重要文化財内での設営をお任せいただくと同時に各種会場での設営、各種貸し物を行っております。